研修★補聴器ときこえの基礎知識~きこえ工房いとう~
2019.10.26 - [セミナー・研修]
10月24日(木)、外部講師をお招きし、「補聴器ときこえの基礎知識」というテーマで全職員を対象とした研修が開催されました。講師はきこえ工房いとうの伊藤学氏です。
人は加齢と共に耳が聞こえにくくなる「難聴」の症状がでてきます。耳から聞こえる音は生活するうえで非常に大切な情報です。聞こえないと家族や友人とのコミュニケーションがとれませんし、音によって危険を回避することもできません。
今回の研修では、そんな難聴になった時に活躍する補聴器の種類や機能などについてお話していただきました。
補聴器の役割は、聴力が低下した人の「聞こえ」を補うことです。
最新の補聴器は単に入ってきた音を大きくするだけではなく、入ってきた音を細かく分析し、さらに加工して聞きやすくするという機能も持っています。音を加工することでうるさいと感じる音や不快に感じる音を抑えることができます。
私たちは一日の中で静かな家の中、雑踏の中、電車や車の中など環境が変化する中で生活していますが、補聴器はそんな周囲の環境に合わせて自動的に音量や音質を調整してくれるので、環境が変わっても快適な聞こえを届けてくれます。
補聴器には耳穴式、耳掛け式、ポケット式などがあり、種類も値段も様々異なります。
耳穴式は利用者の耳型を採取し、直接耳の穴に挿入するタイプのオーダーメイドの補聴器です。価格は片耳で約10~50万円です。
耳掛け式は本体部分を耳の上に掛けイヤホンを耳の穴に挿入する補聴器で、色や大きさに多様性があるのが特徴です。価格は片耳で約5~50万円です。
ポケット式補聴器は本体をポケットに入れ、コードで繋がったイヤホンを耳に入れる補聴器です。比較的低価格ですが、運動やアクティブな活動には不向きなタイプです。価格は約5~10万円です。
補聴器を購入する際に処方箋は不要ですが、正確な聴力を知る必要があるため、聴力に不安を感じたら耳鼻咽喉科を受診して精密な聴力検査を受けましょう。
そして補聴器購入の際は補聴器の販売や調整のプロである「認定補聴器技能者」がいる認定補聴器専門店を選択したほうが良いとのこと。
専門店には下のイラストのステッカーが貼られています。
また、聴力障害の程度によっては補聴器購入に際して補助が受けられる場合もあります。
補聴器をより快適に使うためには、使用する人の耳にぴったりと合っていること、補聴器に慣れることが大切です。そのためにも信頼関係を持てる販売店を探し、購入時はもちろん、購入後もこまめにお店で調整を重ねることが大切だそうです。
最後は実際に補聴器をつけてみてどのように聞こえるのか体験してみました。初めて補聴器をつける職員も多く、普段あまり聞こえない音が大きく聞こえたり、装着しても意外と目立たなかったり、今まで知らなかった補聴器の一面に驚く場面も見受けられました。
今回の研修では聞こえや補聴器に関して初めて知る知識がたくさんあり、大変勉強になりました。
伊藤様、ありがとうございました!