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研修★介護技術「起居移動介助」

2020.4.17 - []

4月17日(金)、令和2年度の新規採用職員と昨年度中途採用職員を対象に介護技術の研修を行いました。講師は、介護老人保健施設サンタハウス弘前 ユニット統括リーダーの中嶋洋平さんです。
「起居(ききょ)」とは起き上がる、座る、立つ、寝るなどの動作のこと。まずは介助の際、安全に、自分の体への負担も少なくするためのボディメカニクスについて学びました。
1.支持基底面を広くする。
2.重心を低くする。
3.重心の移動をスムーズにする。
4.重心を近づける。
5.てこの原理を使う。
6.利用者の体を小さくまとめる。
7.大きな筋肉群を使う。
つまり、足を開いて腰を落とした方が体がブレず、相手と自分の距離が近く、相手の体とベッドの接している面が小さい方が移乗の際に使う力が小さくて済むということです。

では、実践してみましょう…!
利用者様をベッドから起こし、車いすに移乗します。
1.利用者様の手をお腹の上で組み、膝を曲げる。
2.おしりを支点に体を回転させ、向きを変える。
3.利用者様のわきの下から手をまわし、肩甲骨の辺りを支える。
※麻痺のある利用者さんの場合、わきの下ではなく腕の外側から手をまわします。
4.介助者は足を開き、腰を落とした姿勢で、利用者と身体を近づける。
5.介助者の重心を後ろに移動させると、利用者のおしりが浮くので、そのまま体を回転させて車いすへ。

安全に介助するためのポイントは…
・車いすよりもベッドを高くし、持ち上げないようにする。
・車いすに移乗する前に、利用者の足の裏が床にくっついているか確認する。
・ベッドの柵が移乗の妨げになるようであれば外す。
・利用者の靴が移乗の邪魔になるところにないか確認する。
・利用者が起き上がった際不安定であれば、柵をつかんでいただいたり、手を添えて支える。
…など。一番大切なのは、一つ一つの動作の前に利用者様に声をかけること。急に体やベッドが動くと驚いたり不安になります。これから何をするのか話しながら介助しましょう。介助者自身にとっても、確認となるので事故防止にもつながります。

そして、利用者に合わせた介助・声掛けを心掛けましょう。利用者様の“できること”を減らさないためにも話しながら確認し、自身でできることはやってもらいます。


最後に、中嶋リーダーは「介護の現場も『心技体』が必要です。」と話しました。知識や技術があっても相手へのやさしい心が無ければ、やさしい心があっても知識や技術が無ければ介護は成り立ちません。
研修や先輩たちの仕事から学びながら、利用者様と心を通わせ、成長していきたいですね!

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