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新入職員向け研修★介護職ができる医療的行為

2020.6.3 - []

6月3日(水)、新入職員を対象に研修を行いました。約1ヶ月半ぶりの研修、入職から2ヶ月ほど経ち職場の雰囲気にも慣れてきたのか、肩に力が入った様子は感じられなくなりましたね。

さて、今回のテーマは「介護職ができる医療行為」です。
法律上、介護職員は「医療行為」を行うことはできません。「医療行為」とは、医学に基づいて行われる行為で、医師や医師の指示を受けた看護師など医療従事者が行います。医学的な技術・判断がなければ人体に危害を及ぼす行為だからです。
そのため、介護職員ができるのは「医療行為」となります。研修では「医療行為」とその条件について学びました。講師は職員総合教育研修室の柳田室長です。

平成17年に国から各都道府県へ、介護職員ができる15の医療行為と条件について通知が出されています。
①歯ブラシや綿棒による口腔ケア
②耳垢の除去
③人工肛門の排せつ用袋にたまった排せつ物の破棄
④自己導尿をする際のカテーテルの準備や体位の保持
⑤市販浣腸器による浣腸
⑥爪切りや爪のやすりがけ
⑦軽い切り傷、すり傷、やけどなどの処置
⑧電子体温計・水銀体温計を用いた体温測定
⑨自動血圧測定器による血圧測定
⑩パルスオキシメータ(酸素濃度測定器)の装着
⑪皮膚への軟膏塗布 ※じょくそう(床ずれ)の処置を除く
⑫皮膚への湿布貼付
⑬目薬の点眼
⑭パッケージ化された内服薬の内服介助
⑮肛門からの坐薬挿入

これらはあくまでも「条件を満たしている場合」なので注意しましょう! 例えば、血圧測定に関して、水銀血圧計での測定は「医療行為」になるので介護職員はできません。体温測定や血圧測定、パルスオキシメータの測定値を見て「薬を飲ませた方がよい」「安静にした方がよい」といった医学的なことを利用者様・入居者様に言うのもいけません!⑪~⑮に関しては「利用者の容態が安定している」「利用者の容態観察を看護職員や医師が連続的に行う必要がない」「坐薬の使用による肛門からの出血、服薬による誤嚥(ごえん)の可能性がない」という3条件を満たしている場合に限定されているので注意しましょう。

介護施設の介護職員が医療行為を行うと、介護職員は「医師・保助看法違反」、施設は「行政指導」に問われ、罰則を受けます!

その一方、本人が研修を受け、事業者が都道府県に登録をすることで、介護職員ができる「医療行為」もあります。たん吸引や経管栄養です。介護の仕事をはじめたばかりのみなさんもいずれ研修を受ける時が来るかもしれないので、頑張って経験値を積んでいきましょう!

法を守り、責任と誇りをもちながら、相手の考え方や生き方を尊重し、自立を支援する関りをしながら、利用者様・入居者様に「あなたがいい」と言ってもらえる介護職員を目指したいですね。

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