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職員全体研修 とろみ調整食品について

2020.9.10 - []

9月8日(火)、外部講師をお招きし「とろみ調整食品について」というテーマで、全職員を対象とした研修を開催しました。講師は株式会社明治の千葉聡美氏です。
飲食物が口に入ると硬さや温度・味を感知し、どうやって食べるか判断します。そして、かみながら小さく砕き唾液と混ぜて飲みこみやすい硬さ・形状にして飲み込みます。食べ物が食道を通過する時は、反射的に気道への入口を閉じる嚥下反射(えんげはんしゃ)が起きます。このように私たちは食べたり、飲んだりしています。
高齢になると、嚥下反射のタイミングが合わなくなる、唾液が減る、かむ力や飲み込む力の低下などの摂食・嚥下障害が起こりやすくなり、栄養分・水分の摂取不良、食べる楽しみが減ることによる生活の質の低下、飲食物や唾液などが誤って気管や肺に入る誤嚥といった問題が生じます。高齢者がかかる肺炎は誤嚥によって起こる誤嚥性肺炎が多いので注意が必要です。

誤嚥を防ぐための工夫の一つに食形態の工夫があげられます。例えば、水やお茶などは誤嚥を起こしやすい食品の一つです。そういったものにはとろみ調整食品でとろみをつけます。基本的な中間のとろみ、誤嚥のリスクが軽度の方向けの薄いとろみ、重度の嚥下障害のある方向けの濃いとろみと程度は分かれていますが、食事をする方の嚥下状態に合わせてとろみをつけることが大切です。
とろみ調整食品は種類によって、使用料や混ぜ方・とろみが安定するまでの時間が異なるので飲む時点のとろみ具合を想定し用意しましょう。乳製品やたんぱく質・ミネラルが多いものはとろみがつきにくいので、とろみが安定するまで時間が長くなります。また、とろみを付けることで飲食物の摂取量が少なくなる場合が多いので摂取量を把握し、脱水症に気を付けましょう。
今回の研修では、各事業所で使用しているとろみ調整食品と株式会社明治のとろみ調整食品「かんたんトロメイク」を使用してお茶にとろみをつけ、自分がつけたとろみが、数値的に薄い・中間・濃いとろみのどれにあたるのかを粘度計で測定してみました。「普段入居者様が食べているのをイメージしてとろみを付けた。測定結果も自分が想定してたとろみとピッタリ合ってた!」という職員もいました。

改めて食事の大切さを認識し、嚥下の仕組み・誤嚥の予防法、普段使用しているトロミ調整食品の使用上のポイントなどを学ぶことができました。

千葉様、ありがとうございました。

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