Kさん帰郷の後日譚
わっちニュース特集をご覧になった方より、早くも反響をいただいております。
今回の帰郷支援は人と人の縁を感じるなんとも不思議な帰郷でした。ATV青森テレビさんに良い所を取材していただいたと感じています。
今回の帰郷は、いくつかの偶然が重なって繋がっています。
震災後、被災地支援を通じて、今回帰郷先となった岩手県大船渡市の社会福祉法人 成仁会さんと、サンタハウス弘前は、以前より様々なやりとりを行っており、お互いに顔見知りの関係でした。
まずは、遠方のため本人調査ができない問題を解決しようと、Kさんの食事の様子や介助中の様子などを撮影した動画を作り成仁会さんへ送ったことに加え、先日のオンライン面談を行ったことで、成仁会さんがKさんの生活環境を詳しく把握することができました。奇しくもコロナ禍でリモートで調査をお互いにしようという機運があったことも後押しとなりました。
Kさんはサンタハウス弘前のユニットの中で暮らしていたのですが、動画を見て、成仁会さんの方で特別養護老人ホーム「百年の里」のユニット型居室を用意し、生活環境が大きく変わらないように配慮してくださることになりました。
そして、かつてサンタハウス弘前に勤めていた職員が、偶然にも再就職先として「百年の里」におり、当時Kさんと面識があり介助を担当していたこともあったため、どのような入居者様かというのがスムーズに伝達されたのです。
最後に、成仁会さんの担当職員とKさんの親族が知り合いで、親族が「地元に戻ってきてほしい」という強い想いを担当職員が直に受け取ったことで、帰郷につながりました。
親族の方よりコメントをいただきました。(一部抜粋)
「長い間待たせましたが、大船渡に帰って来る事は、言葉では言い表せない程嬉しいです。(Kさんの)孫達にも、動画を見せましたが、余計に会いたい気持ちが募ったようです。サンタハウス弘前の皆様には感謝しかありません。」
今回に至るまで、我々の行っている帰郷支援事業は数多くの課題にぶつかり、その度に困難を極めました。今回親族からいただいたメールはその苦労を全て吹き飛ばしてくれました。帰郷支援に関わった全ての職員が涙したのが印象的でした。
今後も、サンタハウス弘前では多くの入居者様が故郷へ帰れるよう支援していきます。