まちあるきと郷土料理を楽しむ会
2020.11.25 - [サービス付き高齢者向け住宅「サンタハウス弘前公園」・弘前版生涯活躍のまちモデル事業]
11月21日(土)、サンタハウス弘前公園(弘前市元大工町)で「まちあるきと郷土料理を楽しむ会」が開催されました。(この事業は弘前市が推進する「弘前版生涯活躍のまち形成事業」の一環として行われています)
この会は「まちあるき」と「郷土料理」という2つの異なる弘前の魅力を楽しむ複合型のイベントとして行われ、50歳以上の弘前市民15名と、9月よりサンタハウス弘前公園を拠点に活動しているJICA海外協力隊の3名、合計18名が参加されました。
第一部は「まちあるき」。午前9時30分、前日までの陽気とはうってかわって寒く雨が降ったりやんだりのあいにくのお天気でしたが、参加者のみなさんは弘前駅改札前のりんごのオブジェ前に集合しました。まちあるきの案内・解説役は、弘前観光ボランティアガイドの会 ふるさとガイド事務局長の花田輝明さんです。
「みなさん、人間にとって最大の快楽とはなんだと思いますか? 私は知的好奇心が満たされることだと思っています。その中でも一番知的好奇心が満たされることは、ずっと知りたかったことを知ることだと思います。今日のまちあるきで、なにかひとつでも、皆さんにとって知る喜びがあれば幸いです」そんな花田さんのあいさつから、まちあるきが始まりました。
今回のルートは、弘前駅→地下道を通ってえきどてプロムナード(遊歩道)→上・中・下土手町→サンタハウス弘前公園、というもの。
花田さんは、参加者の知的好奇心を刺激するように、弘前に関するユーモアに富んだ都市伝説(?)やクイズをおりまぜながら、街並みのさまざまなことについて説明しながら歩いていきます。3択クイズでは、こんな問題が出題されました。
「JR弘前駅を利用する人数(乗車人員)は1日あたり何人くらいでしょう? ①4,500人 ②3,000人 ③1,300人」(正解はブログの最後で!)
弘前駅から上土手町まで貫く遊歩道には、様々な芸術作品が設置されていました。様々な木や草花も植えられており、「本当は春に歩くとすごくいいんですよ」と花田さんがもらします。実を言うと、このイベントは今年の春に実施する予定だったのですが、コロナ禍のため半年以上開催がずれてしまったのでした。春になったらぜひ歩いてみてくださいね!
遊歩道が終わると、そこからは土手町を歩きました。「弘前には、百年企業もたくさんあるんですよ。すごいことなのに、あまり知られていません」土手町にある様々なお店について、ここは100年以上前から続いている、あそこは何十年……と説明する花田さん。ちなみに、弘前で一番古い和菓子屋さんは大阪屋さんで、なんと今年で390年!あと10年で400年を迎えるのだそう。そして花田さんが言うには、京都・奈良にはそれだけの歴史を持つ店はあるけれど、江戸にはないのだそうです。これには参加者一同感嘆の声をあげました。
また、弘前は戦時中空襲を受けておらず、今でも明治・大正期の趣のある建物が数多く残っています。中土手町にある一戸時計店だった建物もその一つです。
サンタハウスに到着するといい匂いが…第二部は「郷土料理」。
津軽あかつきの会のみなさんによる津軽の伝承料理がそれぞれの席に所狭しと並べられます。「土のかおりのする料理」と題して提供されたのは13品。舞たけごはん、けの汁、塩くじらとナスの炒め煮、飯寿し、さめなます、ねりこみ、大鰐温泉もやしの子和え、いかメンチなど…。地のものはもちろんのこと、自分たちで育てた野菜や、自らさばいて漬け込み熟成させたニシンなど、手間暇かけて作った食材を丁寧に調理した品々です。
「茶色くて、地味に見える料理かもしれませんが、ひとつひとつがメイン料理だと思って、心をこめて、手をいっぱいかけて作りました。みなさん楽しんでください」と津軽あかつきの会の森山千恵子さんからあいさつと料理の説明がありました。(写真中央:森山さん)
砂糖は昔高価だったので、お祝いや人が集まる時に作られたねりこみやお菓子だけに使っていたそうで、今回の料理もねりこみとうんぺいにだけ使ったそうです。油も昔は高価なものだったので、今回のいかメンチにだけ使用し、他の炒め物は出汁で炒め煮にしているんだそうです。「小さい頃はおばあちゃんに食べさせられた感じだけど、今となると自分から食べたいと思うよね」「薄味だけど、だから素材の味がしておいしい」と参加者のみなさんはおっしゃっていました。弘前あかつきの会の方にレシピを教わる方もいました。舞たけご飯とけの汁はおかわり可能ということで、多くの方がおかわりしていました。「おかわりしてもらえるとすごくうれしいです」と森山さん。
なお、お膳に収まりきらない全13品の器は極めて密な状態でしたが、本イベントは左右各2m以上の間隔を空け、対面はアクリルのついたてで飛沫拡散を防止、換気も十二分に行うといった、新型コロナウイルス感染症対策を万全にして実施されました。
まちあるきと郷土料理から弘前を知る今回の講座、参加者のみなさんは知的好奇心が大いに満たされたようです。弘前の郷土料理をはじめて堪能したJICA海外協力隊訓練生の皆さんも、どれも大変美味しく、貴重な体験と喜ばれていました。なお、JICAの方がサンタハウス弘前公園のインスタグラムにも写真を公開されていますので、そちらもぜひご覧ください。
★サンタハウス弘前公園 インスタグラムはこちらから
【3択クイズの答え】
JR弘前駅を利用する人数(乗車人員)は1日あたり4,500人くらいです。答えは①番でした!