海外協力隊訓練生 ひろさき滞在記
2020.12.9 - [デイサービスセンター「サンタハウス弘前公園」・サービス付き高齢者向け住宅「サンタハウス弘前公園」・弘前版生涯活躍のまちモデル事業]
12月5日(土)、サンタハウス弘前公園(弘前市元大工町)で「海外協力隊訓練生ひろさき滞在記(派遣前特別訓練 活動報告会)」を開催しました。
現在、サンタハウス弘前公園を拠点に、弘前の魅力をSNSで発信するなど活動している海外協力隊訓練生の壹岐さんと大野さんですが、9月に弘前を訪れてから3ヶ月が経ち、いったん訓練期間を終えます。3ヶ月間弘前で地元の人と共に過ごし、活動した内容を報告しました。
内容は二部構成で行われました。第一部は、壹岐さんによる「JICAについて」「弘前へ来た経緯」等、弘前へ来てからよく質問されたという内容についてのお話です。「なして(どうして)」「あずましい(居心地が良い)」等覚えたての津軽弁と軽快なジョークを織り交ぜ、参加者の笑いを誘いながら進められました。
海外協力隊の隊員は、赴任先の開発途上国が抱えている課題解決のため、自身の経験や知識等を活かして取り組みます。「互いに信頼し、助け合うことができれば、自分も世の中も共に栄えることができるという『自他共栄』の精神で、現地の人々とどうやって壁(課題)を乗り越えるか考え、乗り越えた時に成長を感じます。」と活動について熱い思いを語ってくださいました。
本来であれば日本国内で合宿訓練を行った後に開発途上国へ赴任します。ところが、コロナ禍により今年度は海外への派遣はもちろん、派遣前の訓練所における訓練も開催されない状態となりました。そこで「特別派遣前訓練」という形で、志願した訓練生の一部が、地方創生人材として日本各地に派遣され、地方活性化のお手伝いをしています。派遣前特別訓練の派遣先は、JICAが決定したそうですが、壹岐さんは初めての弘前に胸を躍らせたと言います。
第二部は大野さんによる活動報告です。お二人は地方創生人材としてサンタハウス弘前公園を拠点に「SNSを使った日々の情報発信」「サンタハウス弘前公園入居者様との交流会」「イベントやキッチンカー出店の企画」を行ってきました。
このブログでも何度か紹介してきましたが、お二人はフェイスブックとインスタグラムで弘前の魅力を発信してきました。この活動がきっかけで、初めてインスタグラムを使用したそうです。移住者目線で、サンタハウス弘前公園での暮らし、弘前の名所や自然、うまいもの等、時には足をのばして近隣市町村でのことも発信し、開始したころは関係者数名だったフォロワーが今では520人以上に!
また「他の階の入居者とお話しする機会が少ない」という入居者様の声を聞いて企画した交流会では、大野さんは栄養士の知識を活かして高齢者におススメしたいおやつを紹介しました。入居者様から「楽しかった」「またやってほしい」という感想をいただき、とても嬉しかったそうです。
大野さんは、市が掲げる「みんなで創り、みんなをつなぐ、あずましいりんご色のまち」を取り上げ「りんごの色は赤という強いイメージがありました。でも、弘前に来て、りんごにはいろんな種類、色、味があることを知り、りんご色とは『多様性がある』という意味だと思いました。いろんな立場の人を受け入れ、一緒にまちを作ることだと思い、JICAの活動と共通するものを感じました。」と伝えると、会場では「うんうん」とうなずく様子が見られました。
最後は、これまでの活動を写真で振り返るスライドショーを上映。思い出の写真と心にグッとくるBGMで、大野さんが涙ぐむ場面も。海外協力隊のみなさんの「弘前が好き」という思いが伝わる報告会でした。
訓練期間を終えて、大野さんは東京へ戻りますが、壹岐さんは2月3日まで期間を延長することとなりました。また、大野さんと入れ替わりではありませんが、12月1日より訓練に新しく加わった方もいらっしゃいます。
12月から新しく赴任している谷さんは、元教員で、直前まで北海道で派遣前特別訓練を受けていたそうです。詳しくは、フェイスブックに自己紹介を投稿しているのでご覧ください!
これからの壹岐さん、谷さんの活動にも注目です!