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身体拘束廃止研修(その2)

2020.12.16 - []

12月14日(月)から18日(金)にかけて、全職員を対象に身体拘束廃止研修が行われています。講師は職員総合研修室の柳田室長です。
身体拘束に関する研修は、新規採用時に加え年2回以上の実施が義務づけられており、7月に引き続いての開催となります。(7月の研修の様子はこちらをご覧ください)

今回は7月の研修時に行ったアンケート結果をもとに進められました。
アンケートでは50個の不適切といわれる関わり方について「職員自身がしたことがある」「自分以外の職員がしたことがある」「自分や自分以外の職員がしたと聞いたことがある」「なかった」を選んで回答するものです。結果「職員自身がしたことがある」という回答数が多かったものの1つに「危ないからそこに座ってて! 立たないで! 動かないで! など行動を制限する」がありました。このような相手を制止させる言葉がけは「スピーチロック」という身体拘束につながります。アンケートに寄せられた職員の意見をみると「分かっているけど、安全のため」「分かっているけど、他の人の介助中で手が回らなくて」と葛藤がうかがえました。
「このような場合は、なぜそうしなければならないのかお願いするように言い換えてみましょう」と柳田室長は言います。例えば「あと少ししたら一緒に行けますので、待ってもらえますか?」と言い換えると良いそうです。

今回、高齢者虐待や身体拘束を防ぐ方法の一つとして認知症ケアの技法「ユマニチュード」を取り上げました。ユマニチュードでは、介護職員と利用者様・入居者様との良い人間関係が大切だとしています。関係性を築いているからとあいさつや声掛けをせずにケアをすること、相手の安全や健康のために「してあげている」感覚になり強制的なケアをすることは、良い人間関係を作るどころか、相手の人間らしさを侵害し、介護拒否や職員への不信感につながります。いつでもプロセスを省くことなく、利用者様・入居者様の思いを受け止め、尊重し、その人らしく過ごせる関わり方が大切だと改めて考えた研修でした。

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