イベント★津軽弁を楽しむ朗読劇
2021.11.18 - [イベント・サービス付き高齢者向け住宅「サンタハウス弘前公園」・弘前版生涯活躍のまちモデル事業]
11月13日(土)、サンタハウス弘前公園(弘前市元大工町)で、「津軽弁を楽しむ朗読劇」が開催され、弘前市民16名が参加しました。このイベントは「弘前版生涯活躍のまち地域貢献モデル事業」として行われました。
朗読劇を披露してくださったのは声優劇団「津軽カタリスト」のみなさんです。津軽ゆかりの文学作品をドラマリーディング仕立てで上演している団体です。この日は津軽弁を交えながら5作品を上演しました。
『クックル~ひかりのみち~白神・縄文の精霊たち』 作:あいはらひろゆき
『鶴の湯物語』 作:秋田雨雀
『津軽富士見湖物語』 作:鶴田町教育委員会
『雀こ』 作:太宰治
『やんぬる哉』 作:太宰治
演者のみなさんは、幼い子どもから高齢者まで様々な声を演じ分けます。『鶴の湯物語』では鶴の鳴き声も。(鶴の声には参加者から「すばらしい!」との感想がありました!)
各作品の上演前に、津軽カタリスト代表の平田成直さんが、作品の周辺情報を教えてくださるので、より楽しむことができました。
例えば、『鶴の湯物語』は黒石市出身の作家・秋田雨雀が原作で、黒石市にある『鶴の名湯 温湯温泉』の起源をモチーフにした貴重な紙芝居を譲り受けてプロジェクターで投影し、使用しているのだそうです。また、『津軽富士見湖物語』の紙芝居は鶴田町の児童による版画で、1枚毎に制作者が違います。
太宰治の2作品では、津軽弁の魅力を堪能しました。
『雀こ』は全編津軽弁で書かれていますが、太宰が育った金木方面の津軽弁が用いられているため、弘前市民の参加者にとっては聞きなれない語尾や抑揚もあり、新鮮に感じられたようです。津軽弁といっても、話す地域によって違うんですね!
『やんぬる哉』は、原作は全編標準語で書かれていますが、物語の舞台が金木ということで登場人物のセリフを演者が津軽弁に訳して朗読しています。スクリーンに表示される標準語の字幕を見ながら津軽弁を聞くと「こう訳したか!」と面白みが増し、津軽弁のセリフを聴いているとより情景が思い浮かびます。
時には穏やかに、時には激しく上演される津軽弁のドラマリーディングで、時間があっという間でした。参加者には「50年間弘前を離れていて、津軽弁を忘れていたので懐かしく感じた」「昔を思い出した」と久々に津軽弁にどっぷり浸かって懐かしむ方や「知らない津軽弁も聞けて楽しかった」と言う方もいて、まさに「津軽弁を楽しむ」イベントとなりました。
実は今回、定員16名に対し、倍近いお申し込みをいただきました。津軽カタリスト様からは、「次回もぜひ」とのご回答をいただいたので、今年度中に再度、公演を依頼する予定です!
※プライバシーに配慮し、写真を加工して掲載しています。