渋谷伯龍さんの津軽弁・津軽講座
2022.6.21 - [イベント・サービス付き高齢者向け住宅「サンタハウス弘前公園」・弘前版全世代・全員活躍型生涯活躍のまち 交流・活躍の場創出事業]
6月11日(土)、サンタハウス弘前公園(弘前市元大工町)で渋谷伯龍さんによる津軽弁・津軽講座が開催され、地元弘前市民や県外から弘前市に移住された方などが参加しました。講師は、テレビやラジオでおなじみ、方言研究家の渋谷伯龍さんです。津軽弁やその由来についてユーモアたっぷりなお話と趣のある文字で説明いただきました。
津軽弁にはもとの音がなまる転訛、次第に言葉が省略された経過省略、言葉が変化した経過変化によるものなどがあるそうです。
渋谷さんによると、津軽弁のルーツとなっているのは大和言葉なのだそうです。万葉集や古今和歌集では、自分のことを指す「吾(わ)」や相手のことを指す「汝(な)」という言葉がすでに使われていました。奈良・平安時代には津軽弁の由来となる言葉が使われていたことに、みなさん驚いた様子でした。
また、津軽にはアイヌ語が語源となっている地名や名字が多く存在します。例えば、アイヌ語で「神が住む処」を意味する「カムイ(神)イワク(住む)イ(処)」という言葉があり、津軽の人々はある山を神様の住む処として「カムイイワクイ」と呼んでいました。それが「カムイワクイ」となり、段々と短くなって「イワキ(岩木)」となったそうです。
講座では、体の一部を表す津軽弁クイズもしました。「じゃんぼ」という津軽弁は体のどの部分でしょうか?
「どこ?」「ここでねの(ここじゃないの)?」と参加者は隣の方と小声で話しながら、頭の方に手をやります。「じゃんぼ」は、「ザンギリボウズ」という髪型を示す言葉の「ザ」が「ジャ」に転訛し、経過省略された、「髪」を意味する津軽弁です。
渋谷さんが津軽弁を紹介し、その由来や意味を話すたびに会場からは笑いや感嘆の声がおこりました。
参加者からは、「津軽弁の由来を知ることができて面白かった」「勉強になった」「久しぶりに津軽弁を聞いて懐かしかった」「とても楽しかった」と感想をいただきました。
県外出身の方にとって津軽弁そのものは分からない言葉が多かったようですが、ニュアンスは伝わったようで楽しんでいただけた様子でした。弘前市民でも知らない津軽弁もいくつかあり、津軽弁の面白さや奥深さを感じていただけた講座となりました。
※プライバシーに配慮し、写真を加工して掲載しています。