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カードで体験「人生会議」

2022.12.3 - []

11月26日(土)、サンタハウス弘前公園(弘前市元大工町)で「“もしも”の時、何を望む? 誰に託す? カードで体験『人生会議』」を実施しました。
講師は、サンタハウス弘前公園の阿保施設長です。阿保施設長は終活ガイド上級(一般社団法人終活協議会)の資格をもっており、今回の人生会議のほか、エンディングノートに関する講座も開催しています。

人生会議とは、万が一のときに備えて、自分が大切していることや望み、どのような医療やケアを望んでいるかについて、自分自身で考えたり、信頼する人たちと話し合ったりすることです。アドバンス・ケア・プランニングともいいます。
人生会議では、もしも自分が病状などにより、考えや気持ちを伝えられなくなった時や治療について決められなくなった時、代わりに治療やケアについて話し合う信頼できる家族や友人「代理決定者」を決めておくことが大切です。そして、代理決定者と話し合ったことは医療従事者などにも伝えておくこと考えは変わるものなのでそのたびに話し合うことも大切です。

セミナーには弘前市民6名と弘前学院大学社会福祉学部の1年生2名の合計8名が参加し、人生会議について理解を深めたほか、緩和ケアの医師が開発した「もしバナゲーム」を用いて人生会議を模擬体験しました。

事前にもしバナゲームのカードを見る参加者。

もしバナゲームは米国の「GOWISH GAME」がルーツです。35枚のカードには、人生の最終段階で誰もが大事かなと思うようなことが書かれています。「機械につながれていない」「家族の負担にならない」と短いフレーズで書かれているので、同じカードでも人それぞれの価値観によって違う意味でとらえられるようになっているそうです。

もしバナゲームは、4人1組で行うルールでやりました。各々が5枚のカードの取捨選択をしながら、自分自身が大切にしていることに優先順位をつけ、なぜそのカードを選んだのかグループで話し合います。自分の考えを整理し、他の参加者の価値観に触れることで、一人では得られない、新たな気づきを得ることができます。

「私はこうありたい」と考えてカードを選ぶ人、「家族や周りの人にこうしてほしい」と考えてカードを選ぶ人とそれぞれ視点が違います。「自分は『こうしてほしい』という望みはあるけど、現実を考えると難しいかな」と考えてカードを選ぶ人もいました。お互いの考えの違いに驚きながらも「その考え方素敵ね」と声をかける場面も。

今回は、学生も参加したことで、世代による考え方の違いも知ることができたようです。学生の考えを聞いた年輩の方からは「家族や親のことを考えているのね。なんだかうれしい」と感心する声がありました。
学生からは、「一人ひとりの考え方が違っていたこと、自分にはない考え方を知ることができて面白かった」「いろいろな価値観を知る機会となり参考になった。今回の経験を活かして視野を広げたい」と感想がありました。

このように、知らない人同士でもしバナゲームをすると、自分の考えを話しやすいそうです。
セミナーでは初めて会った人同士で、もしバナゲームをしましたが、これを機会にご家族やご友人とも体験していただければと思います。

サンタハウス弘前公園では、いつでも「もしバナゲーム」を体験可能です(事前にご相談ください)。家族やご友人との2人で行うルールやひとりでじっくり考える1人用ルールも体験できます。興味がある方や体験してみたい方は、サンタハウス弘前公園(☎0172-88―7707)までお問い合わせください。(体験はサンタハウス弘前公園施設内となります。貸し出し・持ち出しはお断りしております。)

※プライバシーに配慮し、写真を加工して掲載しています。

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