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新規採用職員研修★高齢者虐待防止・身体拘束廃止

2023.4.14 - []

4月10日(月)、新入職員を対象に「高齢者虐待防止・身体拘束廃止」をテーマに研修を行いました。講師は、職員総合教育研修室の柳田室長です。

高齢者虐待とは広い意味で「高齢者が他者から不適切な扱いにより権利利益を侵害される状態や生命・健康・生活が損なわれるような状態に置かれること」とされています。研修では虐待の種類について理解を深めました。

1.身体的虐待
高齢者の身体に外傷が生じ、又は生じる恐れがある暴行を加えること

2.介護・世話の放棄・放任(ネグレクト)
高齢者を衰弱させるような著しい減食又は長時間の放置、その他の高齢者を擁護すべき職務上の義務を著しく怠ること

3.心理的虐待
高齢者に対する著しい暴言又は著しく拒絶的な対応、その他の高齢者に著しい心理的外傷を与える言動を行うこと

4.性的虐待
高齢者にわいせつな行為をすること又は高齢者をしてわいせつな行為をさせること

5.経済的虐待
高齢者の財産を不当に処分すること、その他該当高齢者から不当に財産上の利益を得ること

「魔の3ロック」といわれるドラッグロックフィジカルロックスピーチロックについても説明がなされました。そのうちの一つ「スピーチロック」は、指示や禁止などを強い口調で伝え抑圧することですが、言葉は目に見えなので誰でもいつでも起こしてしまいがちな拘束であるとされています。スピーチロックを避けるために、例えば「立っちゃダメ!」と強い口調で言いそうになった時「○○さん、○○すると危ないので、座っていただけますか?」と相手が行動を選べるような言い回しにするようにしましょう。

高齢者虐待防止法では、身体拘束は原則高齢者虐待に該当するため、緊急やむを得ない場合を除いて禁止されています。「緊急やむを得ない場合」とは「切迫性」「非代替性」「一時性」の3要件をすべて満たしている場合です。これに加え、3つの要件の確認などの手続きが極めて慎重に実施されているケースに限り身体拘束が認められるとされています。

研修の最後に、柳田室長は「拘束はなくすものではなく、好い(よい)介護で必要がなくなるものです」とまとめました。どのようなことが高齢者虐待や身体拘束にあたるかを理解し、利用者様・入居者様の尊厳を守ることを心がけて仕事に従事することの大切さを学んだ研修でした。

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