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研修★摂食・嚥下(えんげ)障害の基礎知識~株式会社大塚製薬工場様~

2019.8.23 - []

8月22日(木)、外部講師をお招きし、「摂食・嚥下(えんげ)障害の基礎知識」というテーマで全職員を対象とした研修が開催されました。講師は株式会社大塚製薬工場の三浦一将氏です。

口から食べることは生きる喜びであり、生活の質に大きく影響を及ぼします。今回の研修では、高齢者の食の問題である摂食・嚥下障害に焦点を当て、嚥下のメカニズム、誤嚥(ごえん)のリスク、予防方法等について分かりやすく解説して頂きました。

皆さんは食事中にむせることはないでしょうか?お茶を飲む時等、『気管に入った!』という経験が少なからずあると思います。
摂食・嚥下障害とは、疾病や老化等の原因により、飲食物の咀嚼(そしゃく)や飲み込みが困難になる障害を言います。
高齢者は、加齢とともに舌の運動機能の低下、咀嚼能力の低下、唾液の分泌量の低下、塩味に対する味覚の低下等が生じて、咽頭(鼻の奥から食道の入り口まで)への飲食物の送り込みが遅れるという問題が生じます。
摂食・嚥下障害によって飲食物や唾液などが気管や肺に入り込む「誤嚥」を起こしやすくなり、肺炎を発生させたり(誤嚥性肺炎)、気道をふさいで窒息の原因になったりします。

誤嚥を防ぐには以下のことが重要なポイントになります。

・食べやすい形態の食事を提供すること(「密度が均一である」「まとまりがよい」「滑りがよい」「とろみがある」)
・リクライニング位で、リラックスした姿勢をとること
・食事に集中できる環境をつくること(テレビは消す、「早く」と急かさない等)

利用者様の食事の様子や嚥下状態を観察し、一人ひとりに合った食事環境をつくることが大切です。

後半には大塚製薬工場様の製品である嚥下困難者用のゼリー「エンゲリード」を試食させて頂きました。
エンゲリードは口の中で溶けにくいため、むせずに飲み込みやすいという特徴があります。
グレープ味とアップル味があり、今回はグレープ味を試食しました。なめらかでつるっと喉に入って飲み込みやすく、とても美味しいゼリーでした。

続いて、経口補水液OS-1のゼリータイプの試食もさせて頂きました。
高齢者は特に水分を誤嚥しやすいため、一度誤嚥を経験すると水分摂取を避ける傾向にあったり、食事量の低下や喉の渇きを感じにくいことから、水分摂取量が不足しやすく、脱水の危険性が高まります。
そんな時はOS-1のゼリータイプのように飲みやすい形で水分を摂取することができると安心ですね。

今回の研修で、利用者様がより安全に美味しく食事ができる環境を提供し、より生活の質を高めるためのアプローチを学ぶことができました。
三浦様、ありがとうございました。

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