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職員全体研修 脱水症と水分・電解質管理~株式会社明治様~

2020.7.22 - []

7月21日(火)、外部講師をお招きし「脱水症と水分・電解質管理」というテーマで研修が開催されました。講師は株式会社明治の千葉聡美氏です。
人間の体重約60%を占めているのが水分(体液)です。人間の体は食物や飲料水などからの水分摂取量と尿などの水分排せつ量を調節し、バランスを一定に保っています。食事や水分を摂る量が減り、発汗や多尿・下痢・嘔吐などで水分の喪失量が増えると、バランスが崩れ体液量が減少します。この状態が「脱水症」です。

高齢者が脱水症になりやすいのには以下の理由があります。
・筋肉量の減少により、体内の水分量が低下している
・のどの渇きを自覚しにくく、水分を摂る量が減るために水分や電解質が不足する
・何度もトイレに行かないように水分制限をしてしまう など

脱水症を予防するためには、水分を摂らなければなりません。また、体液には電解質、主にナトリウムが含まれているため、真水だけではなくナトリウムも必要です。そこで、水分と電解質をバランス良く摂れるのが経口補水液です。経口補水液は各メーカーで発売されていますが、株式会社明治では「アクアサポート」をオススメしています。
・水分の摂取量が不足しがちな時
・発汗などにより水分・電解質が失われがちな時
・起床時や、入浴前後、お休み前などの水分・電解質が失われがちな時
ゆっくりと少しずつ、飲みましょう。
ここで、脱水症の見つけ方を紹介。
手を心臓の高さに保ち、中指の爪の背側を5秒間圧迫します。圧迫を解除したとき、爪の色がピンク色に戻るまでに3秒以上かかる場合は脱水症が疑われます。
また、親指と人差し指で、前腕や胸骨の皮膚をつまんで離したとき、もとに戻るまでに3秒以上かかる場合も脱水症が疑われます。このような脱水症が疑われる症状があれば、看護職員に相談しましょう!

軽度から中等度の脱水症の場合、経口補水液を飲む「経口補水療法」が効果的です。点滴による水分投与のように針を刺すことなく、場所や時間を問わず補給できるというメリットがあります。「飲んで」水分を摂取するだけですから、家庭や施設でも実施可能です。
脱水症は重篤な場合死に至ることもあります。予防に努めながら、こまめに様子を見て早期に発見・対処し、これからの暑い夏を乗り切りましょう!

千葉様、ありがとうございました。

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