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職員全体研修 便秘について

2020.8.28 - []

8月27日(木)、外部講師をお招きし、全職員を対象に「便秘について」というテーマで研修を行いました。講師は、EAファーマ株式会社 学術研修部の本庄宏行氏です。「慢性便秘」について高齢者における便秘の原因や予防・改善方法、用いられる薬について学びました。
日本消化器病学会関連研究会 慢性便秘の診断・治療研究会がまとめた「慢性便秘症診療ガイドライン2017」によると、便秘とは「本来体外に排出すべき糞便を十分量活快適に排出できていない状態」と定義されています。つまり、毎日排便があっても、残便感やお腹に不快感があれば便秘の可能性があるのです。強くいきむ」「便が硬い」「残便感」「排便が困難に感じる」「排便の介助が必要」「排便が週に3回未満」という症状が、6ヵ月以上前からあり、最近3ヵ月は2つ以上症状があるのであれば、慢性便秘症かもしれません。

便秘による体調不良から、仕事の質・効率、生活の質が低下すると考えられています。排便の際にいきむことで、脳卒中や心筋梗塞のリスクが高まるとも考えられています。
高齢者は便秘になりやすく、その原因として以下があげられます。
・水分摂取量の低下によって便が硬くなる
・食事量の低下によって便が少なくなる
・運動しないことで排便に必要な筋力が低下する
・加齢に伴って大腸が便を運ぶ力が低下する
・感覚の低下によって肛門近くに便がやってきても便意を感じない

そのため、高齢者の便秘予防・改善のために以下のことを心がけましょう。
・排便の環境を整える(トイレを暖かくしておく)
・便意が無くても意識してトイレに行くようにする
・毎日朝食をとるようにして、食物繊維が多くとれる食事を出す
・腹部のマッサージ
また、理想的な排便の姿勢は、前に35度かがんだ姿勢と言われています。さらに、足置きを利用するといきみやすくなります。

それでも便秘が改善されない場合は、便秘治療薬を使用する場合があります。医療機関で処方される主な便秘薬には、浸透圧によって腸内の水分を増やして便を柔らかくする「浸透性下剤」、大腸を刺激して動きを活発にする「刺激性下剤」、腸の水分分泌や腸の動きを促す「上皮機能変容薬」があります。いずれの薬もメリット、デメリットがあるので、医師への相談や指示を守って服用することが大切です。

たかが便秘、されど便秘です。便秘は放置しておくと、仕事や生活の質、体調に悪影響を及ぼします。まずは予防から取り組みたいですね。
本庄様、ありがとうございました。

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