令和2年度新規採用職員6ヶ月目研修
2020.9.30 - [セミナー・研修]
9月30日(水)、新規採用職員を対象に6ヶ月目研修を行いました。
前半は、職員総合教育研修室の柳田一男室長による介護事故事例の紹介・解説とKYT(危険予知トレーニング)、後半は、同じく職員総合教育研修室 室員の福原智子さんによるメンタルヘルスについての講義です。
介護事故事例紹介では、実際に起きた事故をもとに、事故報告書の書き方について学びました。事故報告書は事故が起きた際に市や県に提出される他、ご家族への報告の際に使用する重要な書類です。バイタルサインを測定したときは数値を記入する、誰の指示でどのような処置をしたか等を細かく記載するようにしましょう。きちんと記入するためにも、日頃から入居者様一人ひとりの状態を把握し、どのようなケアやリスクマネジメントが必要かを考えて接しなければなりません。異常を察知するためには、入居者様本人とのコミュニケーションも必要です。
1つの大きな事故の発生には、それにつながる29の小さな事故と300のヒヤリ・ハットがあると言われています。事故を防ぐためにもヒヤリ・ハットしたことは職員間で共有・改善していきましょう。さらに、ヒヤリ・ハットのような小さなミス・事故を未然に防ぐために危険を予知し防止する手立てを講じることが大切です。
危険予知トレーニングでは、介護現場のイラストを見ながらどのような危険が考えられるかを出し合い、その解決策についても考えました。このイラストを見てください。どのような危険が考えられるでしょうか?
・Dさんがほおばりすぎて喉を詰まらせるかもしれないので声掛けが必要。
・Aさんのイスが危ないので背もたれやひじ掛けがあるイスに変えるべき。
・Bさんの足がフットレストに乗ったままなので、食事の時は降ろさないといけない。
・Cさんが持っているお膳のお椀がDさんに落ちそうなので、お膳は一膳ずつ運んだほうが良い。
など、職員から様々な意見が出ました。
メンタルヘルスについての講義では、ストレスに強くなるためのこころのスキルアップについて学びました。
ストレスの感じ方は一人ひとりの「考え方のクセ」それぞれで、クセの偏りが大きいほどストレスを大きく感じるそうです。
・自分で悲観的な予測を立ててしまう「先読み」タイプ
・こうすべきだ、こうすべきではなかったと過去を思い出して悩んでしまう「べき思考」タイプ
・自分が着目していることだけに目を向け、根拠がないのに正しいと決めつけてしまう「思い込み」タイプ
・相手の気持ちを一方的に推測して、決めつけてしまう「深読み」タイプ
・よくないことが起きると、何でも自分のせいと考えて自分を責めてしまう「自己判断」タイプ
・あいまいな状態に耐えられず、物事を白か黒か、良いか悪いかと端的にとらえようとする「白黒思考」タイプ
心をスキルアップするために、自分の「考え方のクセ」を踏まえ、次のような考え方を意識して実践してみましょう。
①「楽しかった」「して良かった」「またしてみたい」と思うことを毎日少しずつ取り入れる
②嫌な気持ちになった時は、いったん落ち着いてから振り返り、別のとらえ方をしてみる
また、一人で抱え込まずに共感してくれる人に話すことも有効です。
ストレスに強くなり、楽しく元気に仕事ができるよう自分なりの対処をしながら頑張っていきましょう!