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研修 介護事故防止

2021.2.10 - []

2月9日(火)・10日(水)、全職員を対象に「介護事故防止」をテーマとした研修を行いました。介護現場での「ヒヤリハット」は報告・共有しますが、効果が見られない場合があります。1つの重大な事故の背景には300ものヒヤリハットがあるといわれます(ハインリッヒの法則)。ヒヤリハットを改善し、介護事故を減らすにはどのように取り組めばよいのでしょうか?
講師は、職員総合教育研修室の柳田室長です。

ヒヤリハットを改善し、介護事故を防止するためには、以下がポイントとなります。

1.注意力を高め、ミスの原因を取り除き、ミスを防ぐための仕組みづくりに職員個人だけではなく、組織で取り組む。

2.やるべきことをきちんとやれば防げる事故は、防止策を重点的に講じる。

3.事故の大小ではなく、防ぐことができたのに起きた事故なのか、防げなかった(不可抗力)事故なのかに目を向け、検証する。

4.利用者様・入居者様に起こりうる事故のリスクとその防止策をご家族とも共有する。

5.身体拘束は、「切迫性」「非代替性」「一時性」の3要件が満たされていない限り許されない。

6.ヒヤリハットを報告・共有するだけでなく、「安全ルールを徹底する」「用具設備や業務の手順で危険性があれば改善する」「利用者様・入居者様それぞれの身体・認知機能に関わるリスクを把握・共有する」ことを徹底する。

研修では最後に1986年にNASAで起きた「チャレンジャー号爆発事故」を取り上げました。この事故の原因は、欠陥があると知っていながら何も対処せずに部品を使用していたことと、打ち上げ当日の気候による危険性を現場の技術者が幹部に警告したものの、幹部から上層部にきちんと報告されていなかったことです。ささいなことをおろそかにし、事故のリスクを共有できなかったことで、乗っていた宇宙飛行士7名が亡くなる大事故になりました。

どんな時も安全を優先して手順を守り利用者様・入居者様と接すること、職員個人だけではなく組織で予測される事故に対処し、介護事故を防ぐことが大切だと感じた研修でした。

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