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身体拘束廃止研修Ⅰ

2021.6.11 - []

6月7日(月)から11日(金)まで、全事業所の職員を対象に身体拘束廃止研修を行いました。講師は職員総合教育研修室の柳田室長です。

身体拘束をひろく定義する「魔の3ロック」があります。
①言葉による拘束「スピーチロック」
②身体的な拘束「フィジカルロック」
③薬物の過剰投与や不適切な投与で行動を抑制する「ドラッグロック」
中でも、スピーチロックは目に見えないので日頃から注意が必要です。スピーチロックとは「ダメですよ!」「座っててください!」など命令口調や大きな声でしかりつけるような言動のことをいいます。
入居者様・利用者様の安全を考えた時、忙しい時など強い口調になりがちですが、相手の思いをくみ、丁寧な言葉に言い換えましょう。「スピーチロック」は職員が意識すれば防ぐことができるのです。

身体拘束は「緊急やむを得ない場合」以外は高齢者虐待にあたり、原則禁止です。「緊急やむを得ない場合」とは次の3要件を満たす場合のことをいいます。
・切迫性・・・本人または他の入居者様の生命または身体が危険にさらされる可能性が著しく高いこと。
・非代替性・・・身体拘束その他の行動制限する以外に方法がないこと。
・一時性・・・身体拘束その他の行動制限が一時的なものであること。
身体の自由を奪う身体拘束は個人の独断で行うことはできません。身体拘束廃止委員会のようなチームや組織で検討し、観察や検討をくり返して必要が無くなれば速やかに拘束を解除するなど適切に実施し、その記録を作成しなければなりません。

身体拘束だけでなく、不適切なケアにも注意が必要です。「このぐらいいいだろう」という「不適切なケア」を放置することは、エスカレートして虐待を生むことにつながりかねません。
・もし自分や自分の家族が入居者だったらと相手の立場に立って考える。
・誰かが常に見ていると意識する。
・職員間で相談する。
・他の職員にフォローしてもらう。
以上のように、入居者様がその人らしく生活できるよう、自分自身・職員同士で意識することが大切だと感じた研修でした。

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