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研修★介護事故防止研修

2022.2.10 - []

2月7日(月)・8日(火)、全職員を対象に介護事故防止研修を行いました。講師は職員総合教育研修室の柳田室長です。

まずは、介護事故についてまとめたデータから、リスク要因について理解を深めました。複数の介護保険施設を対象に、発生した介護事故について調査・分析したところ、事故内容で一番多かったのは転倒、次いでずり落ち、転落でした。これらの事故はベッドと車いすの移乗中に発生しやすいという調査結果も出ています。転倒に関しては要介護度が軽く、自立度が高い高齢者で多く発生しています。
その他の事故として、「原因のはっきりしない受傷」が要介護度の重い高齢者に多いということも分かっています。
※出典:新潟大学・三田寺裕治、赤澤宏平『介護保険施設における介護事故の発生状況に関する分析』(社会医学研究.第30巻2号.2013年)

では、介護事故はなぜ起こるのでしょうか。
一つには、職員の不安全行動があります。業務の効率を優先して安全を後回しに考えたり、慣れや過信から安易な行動をとったりすることが介護事故の原因になります。
また、利用者様・入居者様の意思に職員の思いが至らないことも原因としてあげられます。その人の「移動したい」「座る体制を直したい」などの気持ちに反した、「事故がおこらないように動き回らないようにしたい、じっとしてほしい」というような不適切なケアが介護事故のリスクを高めることになります。
つまり、介護事故を防ぐためには、利用者様・入居者様の身体状況を把握しその人の生活観や価値観、心理状況を思いやることが基本となります。「この人はなぜベッドから降りたくなったのか」「なぜ外へ出たくなるのか」と原因を探り、改善・対処することが未然防止策となるのです。

事故を未然に防ぐためにはヒヤリハット報告を活かすことも重要です。
①利用者様・入居者様ごとに考えられるリスクとこれまでのヒヤリハットを取り上げ、原因や対策を話し合う

②ヒヤリハットを発生した時間帯、場所、曜日・月で分析し「見える化」する
③ヒヤリハットしたことは職員一人ひとりが意識するだけでなく、共有して組織としても対処していく
これらの方法も参考にして事故防止に努め、安全な施設づくりをしていきましょう。

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