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MCI(軽度認知障害)を知ろう

2022.9.14 - []

9月3日(土)、サンタハウス弘前公園(弘前市元大工町)で「MCI(軽度認知症を知ろう)」というテーマでセミナーを開催しました。講師は弘前市第二地域包括支援センターの保健師 大島陽子さんです。

まず大島さんは、認知症について説明しました。
認知症とは記憶障害や見当識障害、理解・判断力の障害や実行力障害などの症状(中核症状)があり、社会生活を送るのが難しくなります。その人の性格や生活環境によっては、うつ症状や幻覚・妄想、暴力、徘徊などの症状もあらわれます。

認知症は様々な検査により医師が診断しますが、認知症と診断されなくてもMCI(軽度認知障害)と診断される場合もあります。

MCIとは、軽度な認知機能の低下がみられる状態です。物忘れのような記憶障害や物事に対する意欲の低下がみられますが、日常の生活はほぼ十分に送ることができています。認知症の一歩手前ですが、回復したり進行の予防ができたりする段階です。

今回のセミナーで大島さんは、東京都健康長寿医療センター研究所の「自立促進と介護予防研究チーム」が作成した「自分でできる認知症の気づきチェックリスト」を紹介しました。チェックリストには「財布や鍵など、物をおいた場所がわからなくなることがありますか」「貯金の出し入れや、家賃や公共料金の支払いは一人でできますか」などの認知機能に関する設問が全10問あります。

物忘れや認知症に関して困ったとき・不安に感じた時は、一人で抱え込まないで近所の人や地域の民政委員、地域包括支援センターなどに相談してみましょう。
※地域包括支援センターは、お住まいの地域(概ね中学校区)で担当が分かれています。例えば、青森県弘前市には7カ所地域包括支援センターがあり、弘前市のHPから確認できます。
地域包括支援センター – 弘前市 (city.hirosaki.aomori.jp)

大島さんは、MCIから回復したり進行を防いだりするために効果的な方法についても説明しました。
●運動
息がはずみ汗ばむ程度で、柔軟性・筋力・バランス力を向上させる運動が良いそうです。何かしながら運動する二重課題が効果的で、例えばしりとりをしながら運動をすると認知力のアップにもつながると考えられています。

●食事
青魚や野菜、果物を食べることで認知症のリスクが軽減されるといわれています。オリーブオイルもおすすめだそうです。噛むときは30回噛むようにし、口腔内をきれいに保つことも大切です。

●交流
一人でこもらず一歩外に出て、家族以外の人と交流することも大切で、会話は脳を活性化させるそうです。

認知症は怒りやすい人や小さなこと気にする人がなりやすいといわれているので、上機嫌でいることを心がけるのも良いそうです。
また、家族に認知症やMCIの疑いがある場合、叱ったり責めたりせずに、できることについて労い、褒めることでやる気ホルモンが分泌されるので、回復や予防につながるそうです。

こうしてMCI予防に効果的な内容をみると、サンタハウス弘前公園は運動ができて交流もできるのでぴったりです。
参加者はとても参考になったようで、MCI予防のために「私は運動が足りないかも」「(交流のために)今回のようなセミナー等に積極的に参加したい」「食事に気を付けよう」とおっしゃっていました。

※プライバシーに配慮し、写真を加工して掲載しています。

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