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はじめてのエンディングノート

2023.10.26 - []

10月14日(土)、サンタハウス弘前公園(弘前市元大工町)でエンディングノートの書き方のコツや注意点を学ぶセミナーを開催しました。
講師は、終活ガイド上級(一般社団法人終活協議会)の資格をもつ、サンタハウス弘前公園の阿保施設長です。弘前市民8名が参加し、ご夫婦での参加もありました。

エンディングノートとは、資産のことや葬儀内容をはじめ、介護や終末期医療についての希望、家族へのメッセージなどを記入するアイテムです。書いておくことで、自身の人生を振り返り、考えを整理できるほか、遺された家族は様々な決めごとや手続きを進めやすくなります。
書店やネット通販などで購入することができますが、セミナーでは弘前市が無償配布している「これからノート」を使用しました。「これからノート」は、市役所1階の介護福祉課のほか、地域包括支援センター、老人福祉センターで配布しています(なくなり次第終了)。

エンディングノートは一度すべてのページに目を通しておきましょう。記入する項目がたくさんありますが、自身の書きたいところ・書きやすいところから書き始めて構いません。時間が経つと考え方が変わることもあるので、書いた日の日付を記しておけば自身も家族も考えの変化を知ることができます。

エンディングノートは、書いたこと(今書いていること)や保管場所を家族などに伝え、情報共有することが重要です。せっかく時間をかけて書いたエンディングノートのことを自分以外誰も知らないと意味がありません。エンディングノートの存在や書いた内容を、元気なうちに家族などと話し合うことで、自分のこれからについての希望を伝えることができ、もしもの時は家族が判断するための助けにもなります。

阿保施設長は「人生会議」についても説明しました。「人生会議」とはもしものときのために、希望する医療やケアについて前もって考え、家族等や医療・ケアチームと話し合い、共有する取り組みのことです。エンディングノートを書くことは人生会議につながるので、併せて取り組むことを阿保施設長は勧めています。
セミナーでは人生会議を模擬体験できるツールとして「どせばいい?カード」を紹介しました。(サンタハウス弘前公園で開催した「どせばいい?カード」を用いた人生会議の模擬体験の様子はこちらをご覧ください)

阿保施設長は自身の経験から、「今でも見送った家族の治療方針や葬儀について、本心はどうだったろうか、あれでよかったのだろうかと考えることがある」と、エンディングノートや人生会議の大切さを伝えました。

近年、「終活」という言葉は浸透し、大事だと思う人が増えているようです。以前は「整理・処分」「面倒」といったイメージが強かったようですが、最近では「健康習慣の見直し」「会いたい人に合っておく」など前向きなとらえ方が増えてきているようです。
エンディングノートを書くことで自身の過去や気持ちを整理し、記入できなかった部分は「まだ準備や心構えができていないこと」としてこれから目を向け、前向きに取り組んでいくことができます。
参加者のみなさんはページをめくりながら、熱心に阿保施設長の話を聞いていました。

※プライバシーに配慮し、写真を加工して掲載しています。

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