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経口移行を成功させるための摂食・嚥下障害の基礎知識 ~株式会社大塚製薬工場様~

2023.12.19 - []

11月29日(水)、株式会社大塚製薬工場から佐藤文範氏を講師にお迎えし、嚥下障害や誤嚥性肺炎について学びました。

誤嚥性肺炎とは、食べ物やだ液、口腔内細菌などが誤って気管に入ることで発症する肺炎です。
飲み込む動作がうまくできない嚥下障害は、誤嚥性肺炎の原因の一つといえます。嚥下障害は改善できることもあるので、早期に見つけることが大事なのだそうです。

入居者様の食事・内服の様子、栄養状態を観察することで嚥下に問題が生じているかどうか知ることができます。食事時間・食べ方の変化、むせるようになった、声の変化、食欲の低下、体重の変化など観察のポイントがあります。

研修では、嚥下障害のスクリーニングテストを体験しました。
30秒の間にだ液を何回飲み込めるか計測する「反復だ液嚥下テスト」。舌骨とのど仏に人差し指と中指をあてて、のぼ仏が指を乗り越えた回数を数えます。

ティースプーン1杯(約4g)の半固形物を舌に置き食べた後に、むせこみなどがないか観察する「フードテスト」。

誤嚥を予防するためには、食事介助に工夫が必要です。食べる時の姿勢や食器、食べ物の形態に気を付け、テレビを消す、急がせないなど食べることに集中できる環境を整えましょう。
目を閉じて食事介助をしてもらう体験をしたところ、職員からは「いつ口に入るのか、どれくらいの量なのか、怖かった」という声が。介助をする時は食べ物が見えるようにし、声がけをすることが大切だと体感しました。

また、嚥下を容易にし、誤嚥や窒息を防ぐために、硬さなどを調整した食品「嚥下困難者用食品」もあります。大塚製薬工場のエンゲリードは、普通のゼリーに比べて口の中で溶けにくく、飲み込みやすいのが特徴です。フードテストにも利用できます。

改めて口から食べることの大切さと、注意点や配慮すべき点について理解を深めることができました。
佐藤様、ありがとうございました。

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