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パワーリハビリテーション実務者研修発表会

2020.2.29 - []

2月29日(土)、デイサービスセンターわかば(弘前市大字若葉2丁目15)にて、パワーリハビリテーション機器導入・活用に関する事例の発表会が行われました。

※パワーリハビリテーションとは?詳しくはこちら

今回発表したのは①弘前リカバリーセンター、②ピノカーサ岩木、③希望ヶ丘ホーム、④サンタハウス弘前公園 の4施設。
現状どのようにマシンを運用しているか、それぞれが抱えている課題、工夫している点などを発表しました。
サンタハウス弘前公園の発表についてレポートします!
サンタハウス弘前公園ではパワーリハビリテーションを令和元年5月の開設時より導入、活用しています。当初より、特定の職員だけがパワーリハビリの指導を行うのではなく、全職員(介護、看護)が指導、実践できるようにしています。

サンタハウス弘前公園にあるパワーリハビリテーションマシン。

特にこころがけていることは、「一般社団法人日本自立支援介護・パワーリハ学会」が推奨する方法を忠実に行うということです。
また、掛け声を録音したCDを作成・再生しリズムキープを行う、セット間に身体の力を抜く体操を取り入れる、接遇では笑顔をキープ、など、通常の事業所でもとても当たり前にやっていることですが、当たり前のことを当たり前にやる、これを大切にしています。
指導面においては、パワリハを筋トレと思って重りを増やそうとする利用者様に対し、目的と効果をわかりやすく伝えるようにしています。
(重りを重くして運動したいという利用者様はほかの施設でも課題となっているそうです。重くすると体調の悪化につながることもあるので、利用者様の体調、持病を見て慎重にしているそうです。)
その他の取組として、週1回では物足りないという方のために、自主トレという形にはなりますが、サンデーフリーフィットネスや平日夕方からの一般開放でマシンを使っていただいています。
やはり週1回よりも週2回、そして長く継続した方が、運動機能の向上や精神面での変化が大きく、体組成計や運動機能分析装置で測ると、良い数字が出ています。
パワーリハビリテーションを正しく実践することで、3か月以上継続している人の68%に運動機能向上が見られました。
さらに6か月以上継続した人にしぼると、なんと90%以上の人の運動機能が向上しています!

実際に利用者様の変化を見てみましょう。
事例 A氏(60代男性)

利用開始時
運動開始前はつかまり立ち、移動は車いすを利用。ほぼ居室で過ごす。以前杖で転倒しており杖へのトラウマあり。令和元年5月利用開始。
主観的変化 週1回の外出が楽しみに。運動した日はよく眠れる。
客観的変化 要介護1から要支援2に改善。12月より杖歩行訓練を開始。歩行距離が伸びてきている。他利用者との会話も楽しむようになっている。
運動機能分析装置でも、パワーとスピードの数値が上がりました。



ほかにも、身体面では身体が軽く動かしやすくなった痛み止めの薬を使わなくなった、精神面においては表情が明るくなり、「もう行けないと思っていた旅行に行けた」といった成功体験が寄せられていることも紹介されました。
利用者様が「もっと○○したい」という欲が出ていることを職員一同感じているそうです。
「これからも、継続的に取り組んでもらえるよう工夫し、パワーリハビリテーションを実践していきます」と発表が締めくくられました。

とても勉強になった発表会でした。他の施設の例も興味深く、コロナウィルスの影響で一般参加者がゼロだったのが惜しいです。
一般の方にもぜひ、参加してもらいたい。そしてパワーリハビリでいつまでもイキイキと過ごしてほしい、そんな想いも感じました。

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