もし、余命半年だったら…?ゲームで体験「人生会議」
2021.4.21 - [サービス付き高齢者向け住宅「サンタハウス弘前公園」・弘前版生涯活躍のまちモデル事業]
4月17日(土)、サンタハウス弘前公園(弘前市元大工町)で、「いざという時」何を大切にするか、何を望むか、人生の最期をちょっと気軽にのぞいてみる…「人生会議」に関するセミナーが行われました。今回の話題は、先日の「エンディングノート書き方セミナー」にも通じています。
「人生会議」とは、もしもの時に備え、自分が望む医療・ケア・最期の在り方について、前もって周りの人と共有する取り組みのことです。
アドバイザーを務めたのは、サンタハウス弘前公園の阿保施設長です。
「人生会議」とは具体的にどのようなことか、まずは厚生労働省が公開している動画を拝見。
「私は仕事が生きがいで、仕事をがんばる姿を子供たちに残したい。病気になっても最大限医療を受け、生きて仕事をしたいと思っています」「私には親族がいないので、友人に代理決定者になってもらうことにしました」「家族に心配をかけたくないので、すばやい決断ができる長女と話合いをしました」など、自分の希望を信頼できる誰かと共有し、後悔のないよう最期を迎える準備のことかな…というイメージが湧いてきました。
阿保施設長も自身の体験を交え、親しい人が亡くなる直前、「なんとなくこうして欲しいと話していた記憶はあったが、その時になると話もできないしそれが本心だったのか、判断がつかなかった。話しておくことは家族の負担も減り後悔も少ないです」と話されました。
ただ、こういった重めの話は、「さぁ話してみよう」と言ってなかなか話せることでもありません。
そこで「もしバナ」ゲームをご紹介!
こちらはトランプのようなカードが36枚。内容は「家族の負担にならない」「友人がいる」など、最期の時に必要と思われることが書かれています。ちなみに、アメリカ発祥のカードなので、「祈る」「神と共にいて平安」など、宗教的なカードもあります。
これを、4人一組になって一人に5枚カードを配ります。残ったカードを山にして、上から5枚を表に返して置きます。
手元のカードを見て、順番にいらないなと思うものと机のカードを交換します。
もし手元のカードで自分の希望がすべてそろっていると思っていても、必ず1回は交換します。一人ずつカードを交換していき、もう交換するものがなくなったら、表になってるカードを捨て、カードの山から5枚を表にし、また順番に欲しいカードを交換していきます。
カードを交換しながら、「どうしてそれ(葬儀に関するカード)選んだの?たしか墓あるから心配ないんじゃなかった?」「んだ。墓はあるけど、でもあと葬儀どうするか気になるんだ。実は葬儀のことはいつも気になってるんだ」という、普段ならサラリと交わせない会話が交わされています。また、周りと相談しながら交換していく方もいました。
カードの山がなくなり、交換するものがなくなって、手元にはベスト5が残ります。
そうしたら、その手元の中からさらにベスト3を選び、それについて、何故そのカードを選んだか、発表します。
「私は今病院にかかっていて、医療のことは医師に相談していて『痛みがない』ことが最重要なので、このカードを選びました」
「私は家族も友人もいないけど、最期まで笑ってすごしたいなと思って。『ユーモアを持ち続ける』のが大事だと思って選びました」
これに対して周りの人も、考え方に共感したり、友人であってもまるっきり大切にしていることが違い「知らなかった」と驚いたり、多種多様な価値観を具体的に知ることができた様子で、活発に意見交換が行われました。「信頼できる医者様がいるんだね」「そんな風に思ったことなかったけど、死ぬときって確かにそれも大事かも」「あなたまだ若いのにそんなこと考えてたの」…というように。
「最期の時」についてこんなに明るく楽しく話ができると思いませんでした。すごいゲームでした。
「もしバナ」ゲームはサンタハウス弘前公園で貸出しています(要予約)
今回4人で行いましたが、1人でも2人でもできるゲームです。ただし1人用と2人用、4人用ではゲームのルールが違いますので、詳しくはサンタハウス弘前公園までお問合せ下さい。
夫婦でゲームをしてみると、パートナーに対する気持ちが合っているか、違っているかのすり合わせもできますよ。
お問合せ先:電話 0172-88-7707(担当/阿保)