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研修★身体拘束廃止研修Ⅱ

2021.11.12 - []

11月8日(月)~12日(金)までの5日間にわたり、全職員必修の「身体拘束廃止研修Ⅱ」が行われました。講師は職員総合教育研修室の柳田室長です。

身体拘束廃止に関する研修は、新規採用時に加え、年2回以上の実施が義務づけられています。
今回の研修では、6月の研修で取りあげた「スピーチロック」について掘り下げました。(6月の研修「身体拘束廃止研修Ⅰ」の様子はこちらからご覧いただけます)

スピーチロックとは「動かないで!」「行かないで!」「座ってて!」「~はダメ!」など行動を抑制する言葉がけのことで、多忙のあまり発したり、転倒・事故防止のために発したりと、誰でもついやってしまう可能性があります。
私たちは、言葉には人の心も身体も動かせなくする強い力があることを再認識し、十分気をつけなければなりません。

研修では、スピーチロックを避けるためのポイントを学びました。
相手が行動を選べるような言い回しに言い換える
代わりの提案をする
「どうしましたか?」と聞いてみる
相手の名前を最初に言うようにする
職員がすぐ対応できない事情など、利用者様・入居者様に納得いただける説明も伝えられればより良いです。

スピーチロックを避けるためのポイントをおさえて、どのように言い換えれば利用者様・入居者様に不快な思いや苦痛を与えることなく伝えられるかについて、グループに分かれて話し合い発表しました。

 

スピーチロックの例 言い換え(参加した職員の発表内容)
立っちゃダメ! ・今、○○さんの対応をしているので、5分くらい待ってもらえますか。
動いちゃダメ! ・どうしましたか? 一緒に座って○○しませんか。
・どちらへ行かれますか? 危ないので一緒に行きましょう。
(それは)ダメ! ・どうしましたか? それは○○さんの物だから、こちらを使ってもらっていいですか。
・それは危ないですよ。
・それは危ないのでやめましょうか。
ちょっと待って! ・○○さん(相手の名前)、この仕事が終わったら行くので、5分くらい待ってもらえますか。
座ってなさい! ・どちらに行きたいですか。
・一緒に座ってお話ししましょう。
・この仕事が終わったらすぐ行きますので、もう少しお待ちください。

この他にも、日々の業務の中で他の職員の言葉がけも参考にして、言葉のバリエーションを増やしていきましょう。

また、スピーチロックをしがちな状況・環境をつくらないことも大切です。例えば、利用者様・入居者様の思考やクセと職員の業務の流れを見て、介助に入るタイミングを工夫することや、整理整頓して触れられては困るものや危険なものは置かないなどです。

弘前豊徳会では法人の基本理念を実行するための心構えに「和顔愛語(わげんあいご)」を掲げています。スピーチロックを防ぎ、利用者様・入居者様一人ひとりが人間らしく過ごすことができるよう、利用者様・入居者様の願いや心のうちを汲み取り、笑顔と優しい言葉がけを心がける「和顔愛語」の精神が大切だと改めて学んだ研修でした。

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